2010/11/18

ボジョレーヌーボー

ボジョレヌーボーのいいところは、
一年が回っていて、かならず新しいものになるんだよ、と時間の流れを教えてくれることにある。
「若い」としたり顔で言いたくなる浅めの味。
でも若いからこそできることだっていっぱいあるよ。きっと。




思いがけず、年のころは同じくらいの隣々国に留学経験のある方とお話することができ。
興味深かったのは、この地が地元だと言う彼女の言葉。
「狭いこの場所だからこそできることがある」

ここを退屈で陰鬱な土地だとしか考えられない僕には少し、光明のさすような言葉だった。
こんなことを言う地元の人には初めて会ったから。
自分の根っこがどこに張っているか意識的にならないとこういう発言はないんじゃないかな。

二胡の音には、小さな儚い生き物から草原を書ける白馬まで、あるいは風まで、
種々のいのちが息づいているように感じた。命の懐の深さがあるというか。
演奏中のひらひらと舞う手の動きは、蝶の舞との近さを感じた。
楽器が直角に交叉する二胡の演奏中、奏者はいわばコマ割りされた四角形(3辺だけの)の
中に登場する非現実の存在であるような気がした。
二胡は、まったく違う世界をつなぐ窓のような楽器かもしれない。


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