2008/11/29

日本の美を語る

最近の本

  • 日本の美を語る
  • 高階 秀爾 / 青土社



ほとんどすべての断章が興味深い話だった。
橋の話や、祭りの話など。
一冊手元に置いておいて気がついたときに読めるようにしておきたい本。

それでもやはり、日本文化論を語るのに西洋(あるいは中国)のそれとの比較が必須な
ところに、日本らしさを日本らしさと絶対的に感じていない日本の特質が現れているようにおもう。
なによりも、日本人の精神性として、こう自国の文化はここがこういい!あそこに比べてここがスゴイ!
って優越するような気持ちが少ないような気がする。
だからいままではっきりと語られなかったわけだけれど、
語られるようになった時というのは近代化した後なのだからどうしても西洋文化を持ち出さないと日本文化を語りえなくなってしまうというトートロジーのような事態に陥ってしまう。

文化、という言葉じゃなくて〜風、というのは日本の気質に合っているとの指摘にはなるほどぉー。
日本ておもしろい。

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