2012/02/13

GPミストラル#5



いよいよ最終戦


今シーズン最終戦となるGPミストラル#5。
シーズン全体の振り返りは後にするとしても、11月まではそこそこ乗れていた自転車も冬が深まるにつれ乗る時間が激減。
もっとクロカンスキーをしっかり覚えておけばトレーニングになったのに。。

前日にお台場でcyclocross Tokyoを観戦し、イメージは充分。
やっぱり、レースを見ると乗りたくなる。うずうず。


シーズン最終戦となったGPミストラル#5

当日のカテ2が昼過ぎにスタートということと、若干体調に違和感があったので睡眠時間を優先し、朝の試走をパス。
その時間を近所のトレイルで走ることでアップのかわりとした。
当然だけれど、ギアがいつもより二枚くらい重く感じる…。
たった2ヶ月くらいで簡単に落ちてしまう筋肉なのは、長期的にではなく短期的につけた筋肉だからだろう。
長い目でトレーニングを積まないと、地脚はできていかないということ。
足の重さに若干の切なさを感じつつも、その変わり、毎日の雪中ライドで身につけたテクニックがある!(ほんまか?)
と信じて足の無さをテクニックでカバーするのが今日のテーマ。
新潟のすぐにゆるくなる雪はとても泥と感触が似ている。たぶん、泥の走法は進歩しているのではないか。
北海道とかのサラ雪(イメージ)ならば、砂がうまくなったかもしれない。
雪の中を走るのは単純に楽しいので、車の少ない地域であれば是非一度、乗られたし。
シクロクロスがまた楽しくなるというもの。


風が吹き荒れる


さて、10時過ぎに会場に到着すると、ゴウゴウと強風が吹き荒れておりとても寒い。
したたかな新潟の寒さに慣れているはずのぼくにも、平等に寒い。
ちょっとした暴風のレベル。

試走できなかった分は、コースを回ってそれとなく確認。
ざっくり見ても、レース中にはトんでしまうのはいつものこと。。でも見ておく。
イメージすることはぼくのようなレベルの選手にもとても重要なこと。
気持ちをレースに持っていく意味でも、コーナーひとつに感情移入を試みる。ある種のフェティズムが大事なのだ。

ボヤ騒ぎで少し圧し気味のタイムスケジュール。
チームのジャージがショートスリーブ&ビブショーツなので、スタートまでの15分が永遠に感じられる。
すっかり白くなった太ももに、鳥肌が立っているのが見える。いいガラがとれそう。あぁ、あったかいスープが飲みたい。
そして、今回最大の失敗を、スタート前に仲間たちに指摘される。
コンタクトレンズを忘れてとっぽいセルフレームメガネでの参戦。
これ以上無い程に、シクロクロスレースと、Raphaのジャージにマッチしていない。
シューズも忘れてレース用ではない防水SPDシューズを履いていることなど、まったく失敗の内に入らないようなメガネである。
文豪開高健にインスパイアされたと小声で言ってみたところで、シクロクロスにはなんの関係もない。
文豪トルーマン・カポーティに憧れてのメガネなのだと主張したところで、GPミストラルにはなんの関係もない。
大学者クロード・レヴィストロースにあやかっての黒縁だと言っても、構造主義は助けてくれない。
むしろ、アホな自分という痛い程までの実存を感じるのである。実存主義を葬ったのが構造主義ではなかったのか…。





文豪メガネの出で立ち…。チームメイトのichicoさんと。photo by シクロワイアード/Cyclowired.jp編集長の綾野さん

スタートダッシュはゆるやかに


そんなおおよそスポーツ愛好家とは思えない眼鏡をかけ、スタート順も見事に後ろから3列目となり、試走もしていないので
ここは穏やかにスタートを切る。
というか、C2に上がってからは競技時間が伸びたので、一周目はいつも後ろから、がスタイルになっている。
来シーズンはガンガン前に出るアグレッシブさを身につけないと。
コーナーもよくわからず、最初の泥の溝エリアで渋滞にはまってとしていたら、
一周目の後半でヘアピンカーブを曲がると誰ともすれ違わない。
最後尾パックまで下がって一周目を終える。


後方からのスタート

もちろん、先頭はあっという間に見えなくなっている。
チームメイトのichicoさんが15秒ほど前にいるのが見えるので、まずはそこを目標にペースを上げていく。
ミストラル特有の平坦さの中、いつもよりギアのかかりが悪いのを感じつつも、不完全燃焼の一周目で足はまだある。
少しペースを上げようとするも、テクニックがなく前の選手たちをうまくパスできない。(テクニックを身につけたんじゃないのかい!)
そのまま土手のスイッチバック区間に行ってしまい、やはり抜きどころがなく我慢の時間。
心拍・筋力ともに休めるので、奥の泥沼区間に備える。

そして泥区間。
ここの半分までは乗っていき、その後は担いで走る。
あぁ、やはりフィジカルが弱い。
まだ序盤なのに上半身がバイクの重さに負けているのがわかる。ふらつく。
シーズン前の目標が、体幹を中心とした上半身の強化だったのに、結局この冬、筋トレをさぼってしまった。
そのツケをまざまざと実感する。
足首まで埋まる泥に、苦しめられつつも、案外足首まで覆う冬用シューズで正解だったとポジティブな側面も。
もっとスマートな走りを目指すなら、ノーマルシューズでカバーできないといけないのだけれど。

GP Mistral x2011-12 #5

担ぎ終わってバイクに飛び乗る。
この辺りは、前日のcyclocrossTokyoで見たトップ選手たちのイメージを大切に。
参考画像↓
hop!
シクロクロスワールドカッパーのクリスチャン・ホイレの華麗なマウンティング

…それでもまぁ、ドッ!っていう上から下に落ちる感じの不器用な乗り方だけれど。要改善点のひとつ。
やはり担ぎで激しく消耗しているのだろう、心拍も苦しく、ペダルを踏む足に力が入らない。
ここで今日のペース配分を固める。
スタート・ゴールから泥沼区間までは休んで、泥沼から奥の平坦区間で追い込む走りにする。
奥は測道が荒れてはいるものの、充分な広さはある。
試走をちゃんとしていたら、レース前からこれが決められるんだろうな…。
そんなわけでフィニッシュエリアまでは踏む。
溝区間やスイッチバック区間はバイクコントロールを丁寧にすることに集中。
泥沼区間からは苦しいけれど踏んでいく。
その繰り返しでペースを作っていく。


photo by シクロワイアード/Cyclowired.jp編集長の綾野さん

終盤で3人程のパックに追いついて、追い越されてとペースが合致。
さすがにこの頃になると足も、腕もだいぶ疲れがきていて苦しい。
ジープロード区間で後ろを引き離すつもりで割と踏んだけれど、これでは離せないだろうなというスピード。
走っている時は気づかなかったけれど、やっぱり後ろに入られていたようでゴール手前で2人にかわされ、
さらにゴール前でスプリントにも破れてゴール。
全体の半分くらいの位置かな?今回は抜いて抜かれてが多かったので、走りながら順位を気にする余裕がなかった。
そもそも気にする程の順位ではないというポジションではあるのだが。

レース振り返り


朝にトレイルを走ったときの悪いイメージはレース中に出てこないくらい、この日はレースに集中できた。
落車やメカトラがあるとそういうマイナス要因(言い訳理由)に甘んじやすいけれど、今回は大きなミスなく走れたのが大きい。
もう少し、全体的に前で展開できれば、GPミストラルのC2を楽しく走ることができそうだ。

この日のC1のレースの模様は、綾野さんに写真を撮ってもらい、私めが書かせて頂いたシクロワイアードのレポートにて。
インタビュー時、小坂光選手のアスリートとしての言葉に、ぐっと来るものがありました。

シーズンを通して見えた課題


これにてシクロクロスの今シーズンは終了!
課題ばかりが浮かび上がったけれど、少ない自分の得意分野を謙遜しすぎずに見出してそれを伸ばす努力と、
苦手部分や改善点をはっきりと意識して埋めていく努力の両方をオフシーズンに積み上げたい。
まだまだレースに入る姿勢や意識の低さが感じるけれど。来春以降の新しい環境の中でどれだけ自分にやれるか、
楽しみにしているのも明白な事実。

すべてのシクロクロスを運営するオーガナイザーとスタッフ、そして共に競った選手やいつでも希望をくれるプロ選手、
名前を呼んで応援してくれる方々、カウベルを鳴らしてくれる方々、
チームとしての意識をもたらしてくれた八ヶ岳CYCLOCROSS CLUBの面々、実に9年に渡ってぼくを走らせてくれるバイク、
着る度に身の引き締まるRaphaのウェアに深い感謝と敬意を!

2 件のコメント:

  1. Raphaジャージと文豪メガネって意外とイケてると
    思います。

    全員そのスタイルで揃えるべきだとレヴィおじさんも
    おっしゃると思います,ハイ。

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  2. うぅーん、ライダーの器の問題でしたかネ。。
    三島由紀夫ばりの筋肉つけて出直してきます…

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